展示場ではここをチェック!
販売店で探していた中古車と対面する瞬間。まずは外観に目を奪われるだろうが、本当に重要なのは内装と機関(エンジン・ミッションなど)。
外から見ただけで中古車を判断するのは絶対に避けること。最低限エンジンをかけ、車検付のクルマであれば必ず試乗させてもらおう。
チェックするポイントは主に3つ。
機関の調子などは店の人に聞くのが確実。回答が不明瞭だと感じたらその店で買うのはやめる、くらいの心構えが望ましい。
更に下記の点も是非チェックしてください!
まずは車から数メートル離れてボディに映り込む景色を見る。歪みや塗装のムラなどがあれば発見できるはずだ。少々のキズやへこみより、バンパーにやたらこすったキズがあるといった前オーナーの乗り方がうかがい知れる痕跡をチェック。雑に扱われていた気配のあるクルマはメンテナンスもおろそかだった可能性も。またタイヤの山も目で見て確認。エンジンルーム内はオイル注入口のフタの裏側の汚れ具合を見る。トランク内は内張りの汚れやシミ(雨漏りの可能性)をチェック。
室内に入ったらステアリング、シフトノブなど運転中に触る部分は必ず触って感触を確認する。外観以上にこれまでの乗られ方が表れているものだ。シートは、使用頻度の高い運転席と他の席とでクッションの感触を比較するとヘタリ具合を判別しやすい。フロントガラスのキズは外からだけでなく前席からもチェック。また、オーディオやエアコン、パワーウィンドウ、ワイパーなど動かせるスイッチやレバーはすべて操作してみること。ドアやトランク、給油口を何度か開閉することも忘れずに。
エンジンの吹け上がり、AT車なら変速ショックの大きさ、MT車ならクラッチの切れ&つながり感、ブレーキの利き具合、運転席からの視界、ステアリングの操作感、乗り心地などなど、自分なりに納得いくものかどうかを確認。エンジンから不規則な音がするとか、「パタパタ」「カタカタ」といったどこかに何かが引っかかっていたりぶつかっていたりするような音にも注意しよう。エンジンをはじめ、機関系の修理は大きな費用がかかる。不安な状態のクルマの場合はあきらめる勇気も必要だ。
カーオーディオはラジオをつけてみることでチェックできるが、それだけではチューナーとスピーカーの機能を確認できるだけ。カセットデッキのヘッド部分はある意味消耗品なので、劣化していることも十分ありうる。普段自分が聞いているカセットテープを入れ音を聞き比べてみるといい。CDプレーヤーも信号の読み取りが正常に作動するか要チェックだ。
プライスボードはこう読む
平成12年10月に自動車公正取引協議会(以下公取協)規約が改正され、現金販売価格に整備費用が含まれているのかどうか、保証付の場合の保証内容はどうなっているのかなど、プライスボードに表示される情報内容がいくつか変更された。 詳しくは下記の解説を読んでほしいが、現時点では公取協から全国の販売店に対して、規約改正への対応を推進している段階なので、すべての販売店が新しいプライスボードによる表示がなされているわけではないのが実情だ。まだ旧ボードを使用している販売移転では、新ルールで表示内容に追加・変更があった項目(★印)について確認するようにしよう。
プライスボード
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現金販売価格
クルマの店頭渡し現金販売価格が表示される。
購入する際には、ここに書かれた金額以外に付帯費用(見積書の項目参照)が必要になる。コミ表示の場合もこの金額は明示が必要。 -
初度登録(検査)年月
その中古車が日本で最初に登録された年月を示し、国産車の場合は年式と同じ。
輸入車(特に並行輸入車)は年式と初度登録年月が異なることも多く製造年や年式も表示される。 -
車検証有効期限
車検残と残がある場合の有効期限を示す。
車検残があれば購入時に負担する付帯費用が少なくなる。「検2年付」とあるクルマは現金販売価格に車検整備費用を含む。 -
走行距離数
過去の定期点検整備などの内容を記録した点検整備記録簿の有無を示す。
記録簿は取扱説明書と同様、本来新車時から備えられているものだが、中古車では紛失していることもある。
記録簿には各記入時点の走行距離も記されるので、記録簿付き中古車なら使用されてきた履歴がわかる。 -
前使用者の点検整備記録簿
クルマの店頭渡し現金販売価格が表示される。
購入する際には、ここに書かれた金額以外に付帯費用(見積書の項目参照)が必要になる。コミ表示の場合もこの金額は明示が必要。 -
修復歴
いわゆる事故歴のこと。
修復歴には下に示すような一定の定義があり、修理が施されたことのあるクルマでも、下記の定義にあてはまらないものは修復歴車とは呼ばない。
販売店はこの有無を明示する必要がある。 -
保証付き販売
保証の有無とその範囲が表示される。
12年10月の公取協規約改正で、保証付き車には保証内容が付記されることになった。保証付きの場合は必ず保証内容と期間などの条件を確認し、保証書を発行してもらおう。 -
整備費用
整備をしたうえで納車される場合、ボードに表示されている現金販売価格に整備費用が含まれているかいないかを示す。
また、整備費用が含まれていない場合は整備にかかる金額が表示されることになる。 -
保証なし販売(整備渡し)
納車時の整備ありの保証なし販売(整備渡し)の場合、展示車の整備が済んでいるのか、納車時に整備するのかが表示される。
「整備済」の場合は表示される現金販売価格に整備費用が含まれていなければならない。 -
保証なし販売(現状渡し)
現状渡しの中古車で整備が必要な箇所がある場合は、その旨が表示される。
その場合、どの箇所にどのような整備が必要なのかを販売店に聞いて、もし整備を依頼するなら別途かかる費用も事前に確認しよう。
修復歴車の基準
中古車の商品性を左右する重大な要素として、「修復歴の有無」があげられます。お客様が中古車を購入する場合は、この修復歴を嫌う傾向にあり、再販にあたっては、それ相応に価格を下げないと取り引きされないのが実状です。
従って査定する際、外見上何でもないような車であっても「この車は修復歴車かも…」という位の心構えで観察することが重要です。
- フレーム
- フロントクロスメンバー
- フロントインサイドパネル
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル(交換)
- ルームフロアパネル
- トランクフロアパネル
- ラジエターコアサポート(交換)